審美歯科って?
日本審美歯科協会によると、
と提唱されています。
患者さんが歯医者さんに行く目的の多く、いわば保険診療での歯科治療には、痛みをとったり病気を治すような「虫歯や歯周病」の処置であることや、「よく噛めるようにする」機能面の回復のような治療が挙げられます。(虫歯の治療で、銀歯やプラスチックレジンを埋めるようなことの経験がある方もいるかと思います)
しかし、ここ最近では、「形がきれいで白い歯にする」ことや「歯並びを美しく整える」といった審美性、つまり美しさの改善のための治療があります。
審美歯科の費用について
審美歯科は、「処置」の保険と異なり、「保険適応外」で費用請求されるのが一般的です。
これは、保険制度は病気やケガの治療に対して適応されるという基準があるためで、美しさ=審美性をより高める目的や、今よりも機能性をよくする(矯正治療など)ためといった治療は適応外となるためです。
どんな治療があるの?
■セラミッククラウン
セラミッククラウンとは、大きな虫歯の治療におこなう被せ物です。対して、インレーは小さい虫歯の治療で使用する詰めものです。
これまで銀歯やなどの銀製のかぶせ物だった修復物を、「セラミック」という陶材でできた被せ物にする修復方法です。セラミックは茶碗などにも使われ、温度が高い場所でも変形しないのが特長の一つで、汚れもつきにくいです。
良いところ
保険治療で使われているレジンという歯の色に似たプラスチック素材のものや、金属を用いた修復物はどうしても「見た目」で天然歯との違和感が生じます。
また、経年と共に劣化は避けられず、変色や破損、接着部の歪なども起こりやすくなります。
オールセラミックで仕上げれば、天然歯により近い再現性や耐久性で、適切メンテナンスを行えば、長期間使うことができます。
もしも金属アレルギーをお持ちの方にも安心ですし、銀のイオン溶出の心配も無いので、歯ぐきの変色なども起こりません。
気になるところ
保険診療より、目先の「値段が高い」という点です。「目先の」、というのは、銀歯は良いところで記したようないい点が多く、銀歯で起こりやすい2次的な虫歯や金属のサビのような着色が避けれるので、後から「あの時からセラミックにしていれば・・」という患者さんも多いのが実際です。
クラウン(被せ物)の価格
セラミッククラウン:13万2千円
ジルコニアクラウン ステイン(色付け)なし:7万7千円
ジルコニアクラウン ステインあり:11万円
ジルコニアセラミック:16万5千円
ゴールドクラウン:11万円
*素材による特長は、治療する歯の場所によっても向き不向きがあるため、カウンセリング時にご説明いたします。
インレー(小さい詰め物)の価格
セラミックインレー:5万5千円
ゴールドインレー:7万7千円
■ラミネートベニア(1本11万円)
ラミネートベニアは歯の表面を薄く削り、薄いセラミックでできた人工歯を表面に張り付ける方法で、ベニア=板のような、ネイルのような付け爪を歯でイメージしていただくと分かりやすいと思います。素材はセラミックを使用するため美しく自然で、天然歯と並んでも違和感を感じにくい素材です。
良いところ
ホワイトニングで効果が出にくい歯(神経の無い歯やテトラサイクリンで変色した歯など)の色調整のために活用できます。
また、歯並びのわずかなすき間や凹凸部を整える場合にも活用でき、歯列矯正するよりも短期間で歯並びを整えたいという場合に用いることもあります。
気になるところ
天然歯の表面を削ることになるので、虫歯になっていない歯でも削らなくてはなりません。また、メンテナンスを怠ると2次的な虫歯の悪化が早くなることもあるので、定期的なクリーニングが必要です(ご自身の歯と同様のケア)。
まとめ
日本審美歯科協会が提唱する審美歯科は、
という指針があります。
「虫歯を取り除けばいい」「噛めればいい」といった治療だけでなく、何度も治療でお通いいただくご負担を減らすためにも、自信をもった笑顔でお過ごしいただくためにも(銀歯がコンプレックスになってしまったら私たちも最善だったと思えませんので)、同じ治療をするなら見た目もきれいになる方法を推奨します。審美歯科が気になるという方は、金額も含めてぜひ検討してみてはいかがでしょうか?